<初心者向け>大特ってなに?大型特殊免許のいろは♪
建築現場や農作業で見かける「働く車」。普通自動車のハンドル操作だけでなく様々な作業を行うための機能が備わっているので、通常の自動車免許では運転できません。
今回はそんな大型特殊自動車に必要な大型特殊免許についてご紹介します。
大型特殊免許とは?
大型特殊免許とは「道路交通法 施行規則 第二条」で定める大型特殊自動車を「公道」で運転するために必要な免許となります。
例えば、ラフタークレーンやショベルローダーのような工事用車両や農耕作業用自動車、除雪車など、作業を目的とした車両が該当します。
これらの車両は操作方法や構造が自家用車やトラックと異なるため、通常の運転免許(普通免許・大型免許など)ではなく「特殊免許」が必要となります。
定義
道路交通法 施行規則 第二条で大型特殊自動車は下記の通り定められています。
“カタピラを有する自動車(内閣総理大臣が指定するものを除く。)、ロード・ローラ、タイヤ・ローラ、ロード・スタビライザ、タイヤ・ドーザ、グレーダ、スクレーパ、ショベル・ローダ、ダンパ、モータ・スイーパ、フォーク・リフト、ホイール・クレーン、ストラドル・キャリヤ、アスファルト・フィニッシャ、ホイール・ハンマ、ホイール・ブレーカ、フォーク・ローダ、農耕作業用自動車、ロータリ除雪車、ターレット式構内運搬車、自動車の車台が屈折して操向する構造の自動車及び内閣総理大臣が指定する特殊な構造を有する自動車で、小型特殊自動車以外のもの
引用:道路交通法 施行規則 第二条
大型特殊自動車と小型特殊自動車
特殊自動車には大型特殊自動車と小型特殊自動車があります。
小型特殊自動車の定義は下記の通りとなっており、小型特殊自動車以外のものは大型特殊自動車と定められています。
“特殊自動車で、車体の大きさが下欄に該当するもののうち、15km/時を超える速度を出すことができない構造のもの。 車体の大きさ、長さ:4.70m以下、幅:1.70m以下、高さ:2.00m(ヘッドガード、安全キャブ、安全フレームその他これらに類する装置が備えられている自動車で、当該装置を除いた部分の高さが2.00m以下のものにあっては、2.80m)以下
引用:道路交通法 施行規則 第二条
受験資格
大型特殊免許の受験資格の特徴は他の免許(普通免許・大型免許など)が必要ない点です。
受験資格は下記の通りとなります。
なお、大型特殊免許があれば小型特殊自動車も運転することができます。
-
・年齢
18歳以上 -
・視力
視力が両眼で0.7以上、かつ、一眼でそれぞれ0.3以上であること。
一眼の視力が0.3未満の場合は、他眼の視野が左右150度以上で、視力が0.7以上であること。 -
・色覚
信号が識別できること。 -
・聴力
聴力が日常会話を聞き取れる程度あること。
大特だけでは作業できない?!
特殊免許はあくまで「公道」を走行するために必要な免許となります。そのため、現場で作業がある場合には各作業に必要な作業免許を取得する必要があります。
例えば、フォークリフトの場合はフォークリフト運転技能講習、小型移動式クレーンの場合は小型移動式クレーン運転技能講習が必要です。
特殊車両を操作して作業を行う際には事前に必要な作業免許を確認するようにしましょう。
ドライバ―業界における大特の位置づけ
ドライバ―業界において、建設機械の運搬を行う企業の多くは業務で特殊免許を活用します。
また、大型特殊免許は通常の運転免許のステップアップ免許として位置づけられているので、保有していると仕事の幅が広がる可能性が高い免許です。
特殊車両の運転に興味がある方はぜひチャレンジして仕事の可能性を広げましょう。